16、黄郁生論(1)
廖修平について考えることは、今日アーティストとして社会のなかで生きることについて考えることでした。郭少宗を考えることはヨーロッパの波をかぶった後のアジアのアーティストについて考えることでした。黄郁生を考えることは、リアリズムについて考えるところから出発して、アートの根源的な...
15、郭少宗論(2)
シューベルトのピアノ・ソナタ21番。シューベルトの最後のソナタである。死の数ヶ月前に書かれている。私が若い頃はシューベルトのソナタ自体の録音が少なかったが、近年はブームのように多くの演奏家が演奏し、録音をしている。とくに21番が多いことには隔世の観がある。この曲は、シューベ...
14、郭少宗論(1)
以下は、2人目の作家論、郭少宗です。これは郭さんが、もしかしたら新しい彼の作品集に載せてくれるかもしれないというということで、期待をこめて書いたものです。ただ内容は、あくまで私の授業のためなので、あまりに脇道が多すぎです。郭少宗論というよりシューベルト論かもしれません。実際...
13、廖修平論(2)
廖先生は1人ですべての版種を教えてくれました。これだけでもすごいことですが、彼は技術を教えるだけの先生ではありませんでした。 版画をやるメリットは世界がいきなり相手だということです。彼自身、日本で勉強し、パリでまさに先端の中心であるアトリエ17で勉強し、そしてアメリカを拠点...
12、廖修平論 Liao Shou-ping(1)
これから数回をかけて、3人の台湾のアーティストの作家論を掲載します。 最初は、台湾では最も重要な版画家、廖修平先生です。これは、廖先生の80歳を記念して開かれる国際会議に発表するために、主催者である国立台湾師範大学から依頼があって書いたものです。廖先生の許可を得て転載するこ...
11、仕事とは何か? What is work?
とりあえず「芸術とは何か」の定義付けができたところで、今度は「仕事とは何か」です。 困るのは、「芸術とは何か」は気持ちよく話を進めることができたのに、仕事の話となると、正直、気が重いことです。 私たちが定義した「芸術とは何か」については、少なくとも一般の美術好きな人たちから...